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座薬の打ちまちがえ 完結編

 ちょっと自分のブログ、ざっと見通してたら、だいぶ以前に、同タイトルの記事、途中まで書いて、そのまま放置してました。

 べつに続きが気になった、というかたもいらっしゃらないでしょうけど、せっかく思い出したんで、ここに書いておきます。

 わたしが社会人になってからまだそれほど年数が経っていないころ(ですのでそうとう前です)、わたしは原因不明のジンマシンに悩まされてました。
 見た目も気もち悪いし、それになによりその症状が出ると、熱っぽくなって頭がふらふらしたものでした。

 で、今現在はそこの院長先生が死んだことでつぶれてしまいましたが、近所の小さな病院に入院したんです。二週間ほどでしたか。

 その間、むろん血液その他いろんな検査をしました。

「ブタクサかハウスダストの可能性が高い」

 みたいなことを、院長に言われたんだったか。それにしてもたよりない言いかただな、と思ったものです。で、原因が今ひとつはっきりしないまま(?)退院が近くなったある日のこと。院長先生が席を外していたとき。(余談ですが、この院長、生前、もう終了して久しいですが、平日お昼の某超有名司会者の番組にも、ゲスト出演したことがあったとか。某超一流エンタテイナー(T氏)が司会の番組ではありません。他局です)

 妙齢の女性看護師さんが、わたしのベッドに近づいてきて、どういういきさつでそうなったのかおぼえてませんが「これから座薬を打ちます」と言って、それを実行しました。

 すると、しばらくして、もともとふらついてた頭が、なおいっそうその度を強め、ベッドに座ってられなくなり、わたしは倒れるようにベッドに寝込んでしまったんです。視界もうつろになってきました。全身の力が抜けて、呼吸も少しずつ苦しくなってきたように思います。

 わたしの異状に気づいたべつの看護師さんが、近寄ってきて「どうしたの、ピキュー(ここはもちろんわたしの本名です)さん?」

 ……あれ、このひと誰だったっけ? 顔なじみの看護士さんのはずだったのに、記憶もどんどん白濁としていきました。同室の、仲良くなった入院患者のおじさんも心配そうに近寄ってきて「どうしたの?」と、看護師さんに聞いています。

「ここはどこ? わたしは誰? あ~、なんだか、う×こしたくなっちゃった~……」

 と、自分でもなにを言ってるのかわけがわからなくなってきました。おそらくは、たるんだ表情で。看護師さんがその言葉を真に受けて(あたりまえですが)洗面器を持ってきて、わたしのパジャマとパンツを脱がせてくれました。

 で、まあ、しばらくそのドタバタ騒ぎは続いたんですが、どうにかわたしの症状も治まりました。

 その後、座薬を打った看護師さんが、泣きながら一所懸命わたしに何度も謝罪しました。どうやら座薬の量が多すぎたようです。座薬も打ちまちがえるときわめて危険なんだな、と、わたし自身も改めて思い知らされました。

「(……泣かれるとなあ。怒るに怒れないじゃないか)」

 夜になって。院長がわたしのところまで来て。

「聞いたよ。大変だったねえ。……お花畑が見えたんじゃないか?」

 なんて、のんきそうに抜かしやがるんですよ! テメーの部下の過失だろうが! まずボスとしてあやまるのがスジだろう! って言いたかったけど言えなかった……おれってそればっか!(苦笑)

 だいたいその病院、こんな人が院長だけあって、ちょっとおかしいんですよ。

 ふつー、病院の待合室に、大きな仏像なんか置いてあります? おそらくは薬師如来(ザックリ言うと、健康をつかさどる仏様でしたか。ちなみに「仏」は「菩薩」より上です。どーでもいいですな)だったと思いますけど。

 医学が頼りにならなかったとき、神仏にすがるっていうのは人間心理としてわかるけど、病院に、それも院長室に安置してあるっていうんならともかく、待合室に置くかよ? 初めから医学のほう丸投げじゃねーか?

 そう思いません? 

 まあ、過ぎたことですからね。未来はどんどん過去になる。大瀧詠一さんの曲、松本隆さん・詞の「1969年のドラッグレース」に、そのようなフレーズがありましたな。あれもいい曲でした。 
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ピキュー

Author:ピキュー
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当方、平々凡々の、バツゼロ中年男です。
アルコール依存症です。左利きです。

 読書、映画鑑賞、散歩(スロージョギング、簡易(?)スクワット含む&エアなわとび)、宗教、競馬研究(専門紙名にあらず)等、型にはまった趣味しかありません。
マンガ全般、それと、もともと好きだった、ハードではなく、ソフトな感じのSF、ミステリー、実話怪談などが多いですかね。それと、自己怪談&SF (そんな日本語あるのか?)? 夢日記を、物語風に書くこと。宗教といっても、特定の宗教に肩入れはしません。職業、スリーサイズは、ヒ・ミ・ツ!うふ。気持ちわる!
 
こんなところかな。よろしくお願い申し上げます。

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