「総門谷」
高橋克彦 先生(以下、いつも通り)・著。
解説で、内藤陳さんが書いているように、ひとつのジャンルに収まりませんね、この作品。多岐にわたっています。
高橋さんの作品も、今回初めて読んだわけなんですが、文庫本で700ページ以上というのも初めてでした。しかしあまり間は空けなかったと思います。ハイペースで読むほど、おもしろかったということです。
作品内での、歴史上の人物たちと、主人公とその仲間たちとの対決、UFO、月世界の謎。その他もろもろ。
無始無終……始まりもなければ終わりもない。しかしこの物語に限ってはその逆でしょうか。
「脈動宇宙説」……藤子・F・先生の「旅人還る」に出てきましたが、つまり宇宙は「ビッグバン」(膨張)と「ビッグクランチ」(収縮)をくりかえす、みたいな感じですかね。アイディアが似ているとかそういう意味ではないですけれども。
月(の中)は空洞だとか。そういう説は以前からあったみたいですね。
月はいつも、地球に同じ面を向けている。それを利用して、異星人が月の裏側に秘密基地を造っている、そしてそこには月の内側への入り口がある、とか。
本当だとしたらおもしろいけど、それならなぜかれらは、地球人とコンタクトを持とうとしないのか。SFによくありますけど、かれらから見たら、地球人が低能過ぎるからでしょうか。
眉村 卓先生の「かれらの中の海」は、まさにそんな感じだったですね。
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