ある嗜好品
こんな夢を見た……。
だだっ広い平地に、大型トラックかあるいはトレーラーの、荷台コンテナのようなもの。どうやらわたしはそこで寝泊まりしてるらしい。
周囲はみどりの山々に囲まれた、いかにも空気のおいしそうなところだった。
ここで生活しているのと同時に、わたしは、二、三人の人たちと何か作業めいたことをしている、というのがこの世界での日常のようだ。
わたしはその人たちの目を盗んで、仕事そっちのけで自分の寝床に再びもぐりこみ、どこかに小銭が残ってないかと、そのへんをあさった。
ふとんの間からガマグチが出てきて、その中に百円玉がいっぱい詰まっていた。
「しめしめ。これでアレが買える」
ほくそ笑んだ。アレとはおれの、ある嗜好品のことである。そんなわたしに、迷惑そうな目を向ける、その二、三人の人たち。
もうひとつ。
車を運転している。
ある場所に着いた。周りの風景などは、もう記憶の外。(余談ですが、昔、読んだ阿刀田高先生の「ナポレオン狂」に「恋は思案の外」という短編小説が収録されてました。おしゃれなタイトルだな、と感心しました。エラそうで申しわけないんですが。タイトルもそうですが、中身ももちろんおもしろかったです)
そこで、すでに他界して久しい、わたしの父と友人のエル(仮名)二人に会った。
二人とも、やたらと陽気で饒舌だった。
「夢の中において、現実世界ですでに亡くなっている人は、得てして無口なものである」
昔、読んだ夢占いの本に、そういった意味合いのことが書いてあった。
それはともかく、わたしにとって楽しい語らいだったので、いつまでもこうしていたいと思った。
だが、無情(だれが?)にも、目がさめて現実世界に引戻されるわたし。
ところでこの二人には、ある共通点がある(クダランしゃれのつもりではなくて)……いや、あった。
それはわたし同様、ある嗜好品が大好きだった、ということだ。
え? それは何かって? それはヒ・ミ・ツ!(「めぞん一刻」の(なぞめいた)登場人物、四谷氏ふうに)
失礼しました。
だだっ広い平地に、大型トラックかあるいはトレーラーの、荷台コンテナのようなもの。どうやらわたしはそこで寝泊まりしてるらしい。
周囲はみどりの山々に囲まれた、いかにも空気のおいしそうなところだった。
ここで生活しているのと同時に、わたしは、二、三人の人たちと何か作業めいたことをしている、というのがこの世界での日常のようだ。
わたしはその人たちの目を盗んで、仕事そっちのけで自分の寝床に再びもぐりこみ、どこかに小銭が残ってないかと、そのへんをあさった。
ふとんの間からガマグチが出てきて、その中に百円玉がいっぱい詰まっていた。
「しめしめ。これでアレが買える」
ほくそ笑んだ。アレとはおれの、ある嗜好品のことである。そんなわたしに、迷惑そうな目を向ける、その二、三人の人たち。
もうひとつ。
車を運転している。
ある場所に着いた。周りの風景などは、もう記憶の外。(余談ですが、昔、読んだ阿刀田高先生の「ナポレオン狂」に「恋は思案の外」という短編小説が収録されてました。おしゃれなタイトルだな、と感心しました。エラそうで申しわけないんですが。タイトルもそうですが、中身ももちろんおもしろかったです)
そこで、すでに他界して久しい、わたしの父と友人のエル(仮名)二人に会った。
二人とも、やたらと陽気で饒舌だった。
「夢の中において、現実世界ですでに亡くなっている人は、得てして無口なものである」
昔、読んだ夢占いの本に、そういった意味合いのことが書いてあった。
それはともかく、わたしにとって楽しい語らいだったので、いつまでもこうしていたいと思った。
だが、無情(だれが?)にも、目がさめて現実世界に引戻されるわたし。
ところでこの二人には、ある共通点がある(クダランしゃれのつもりではなくて)……いや、あった。
それはわたし同様、ある嗜好品が大好きだった、ということだ。
え? それは何かって? それはヒ・ミ・ツ!(「めぞん一刻」の(なぞめいた)登場人物、四谷氏ふうに)
失礼しました。
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