また、電話してから、面接に行こうと思ってるんですが、なかなか難しい。
とにかく、なんとかします。
わたしの『血』を継ぐものは、もう誰もいないけん。
それでもいい。
わたしも還ります。
宇宙へ。
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そして部屋の外に出て、となりの部屋に、ヘリコプターのプロペラみたいに旋回しながら移動しました。そこには当然のように、存命中の両親が寝ています。
目がさめて(もし)わたしの存在に気づいたら、きっとさわぎになるでしょう。とりあえず、自分の部屋に戻りたいんですが、自分の意思では、イカンともしがたかったのです。
次に、わたしは、ものすごい速さで天井を通り抜け、天空高く舞い上がりました。周囲には、小さな雲たちが切れ切れに浮かんでいるだけで、飛行機の通る気配もありませんでした。星もまたたいていなかったようです。
するとわたしの体は、今度は横っ飛びに、やはりすごい速さで、さながら流星のように(流星のサドル、ってわたしのカラオケレパートリーのひとつでありんす、ってよけーなこと書かんでいい!)はるかかなたの山々まですっ飛んでいきました。
山のふもとにある、小さな団地群のすぐ横に畑がありました。
わたしはそこに降り立ち、土の中に下半身がめり込んだところで動けなくなりました。
「(どうしよう? 自分では動けないし……。それに、聞いた話だが、幽体離脱した状態で、あまり長いあいだ肉体から離れていると、戻れなくなっちゃって、そのままオダブツになるとか……)}
わたしはそんなことを考え、不安にさいなまされていると、道の果てから誰かが歩いてきました。
みしらぬ中年のおじさん(今現在はわたしもそうですが。苦笑)でした。
わたしのことが見えるらしく、顔面蒼白で、刮目(かつもく。常用外)してわたしを凝視しています。びっくりして動けないらしく、そのまま固まっています。
「(わ! 見られた! どーしたらえーんや?)」
気もちだけあたふたして、一瞬意識が遠のく感覚がよぎると、次に気がついたときは、寝床の中でした。
「……ああ、夢だったのか。いやあ、でも夢にしては妙にリアルな感覚だったなあ」
そんな感想を持ったものです。
……わたしの場合は、夢か、実際に幽体離脱という超常現象を体験したのか、判然としません。
しかし、わたしを含めて、そういう体験をしたかたたちも、得てしてそういうものなのではないでしょうか? いや、ちがうかな?
話は飛びますが、過去記事に「夏は怪談の季節だ!」というのを書きました。
ゾクッとすることで、冷房設備もロクスッポない、しかし古き良き時代の、暑気ばらいの手段のひとつだったのでしょう。ですがジメジメしただけではない、日本の夏の、風情があっていいところだと思います。
過去記事で書きましたが、怪談本といえば、わたしが特にお気に入りで、未読のかたにお勧めしたいのが、桜金造さんの「背筋の凍る話シリーズ」、とか、「新耳袋」「超怖い話」シリーズとかですよね。「超…」は平山夢明・加藤一両氏のシリーズが特に好きです。
あと「真夜中の悪夢 ~午前0時の恐怖の扉…~」(怪奇ゾーン特報班・編) これ、今現在でも入手可能なのかわかりませんけれども、お勧めです。特にこの本は夏にぴったりの話が多いです。
「贖罪(涙ぐむ、狂気かと思われたタクシー・ドライバー)」「ねじれた過去(タイムスリップと自分が所属した部隊)」「永遠のお別れ会(老け顔の子ども、ジャングルジム)」「配達されたビデオテープ(差出人不明のなぞの小包)」「説明のつかない話(タイトルどおり。肉槐)」
……わたしが特に気にいったベスト5です。カッコ内は、その話のキーワードを勝手にわたしが選びました。ってあんまり意味ないですね。読んでみないとさっぱり意味わかりませんものね。それに「怪談なんかキライじゃ!」という向きもいらっしゃるでしょうから。
失礼しやした。
あ、そうだ。ついでに。夏、ということで、わたしの怪異体験談、もう少しおつきあいください。
「カナシバリ 2題」ということで。近日公開予定、ってハリウッド映画じゃねーんだよ! それにそんな大層なもんか!ってか? ぬお!(毎度おなじみ? こち亀両さんのマネ!)
あれは、そうだなあ、初めてそれを体験したのを覚えてるのは、中学2年生くらいだったかと思います。(中2病、という言葉が世間一般であるそうですが、わたしにはそれがなんなのかよくわかりません。おそらくは、思春期にありがちな「なにか」ということなんでしょうけど)
いや、そうじゃないな。ひとり部屋が与えられてたから、高校生以降でした。
ある真夜中。ひとり寝ていると、ふと目がさめ、なんとなく体がムズムズするなあと思いながら目の前の天井を見ていました。
すると、フッと肉体から、なんの抵抗もなしに離れて、自分が透明なアストラル・ボディ(幽体)になって、宙に浮かび上がるのを実感したんです! 自分が寝ているからだ数十センチ真上に! むろん、わたしの「意識」は幽体に移動しています。
幽体自体はカナシバリに遭うわけでもなく、動くことができるので、下を見やり、ふつうに眠っている自分を確認しました。
やがてわたしの幽体(以降、しつこいので「幽体」は省略)は、そこでクルクルとなぜか旋回し(自分の意思とは関係なしに)、そのまま、わずかに開いていた入り口の隙間に、タバコの煙みたいに、吸い込まれていきました。
(つづきます)
そうそう、追記、というかついでにまたもきわめて個人的メモ、です。
「環状線に消えた女 西村京太郎・著」、「沈みゆく人 眉村 卓・著」読了。
「海神(わたつみ)の裔(すえ) 豊田有恒」「神秘の島(下) J ・ヴェルヌ、著」読書中。
それと、物置整理してたら、むかし読んだ懐かしい本の中に「わがふるさとは黄泉の国(半村良、著) 半村良短編集」が出てきました。この本に収録されている中で特に好きだったのが「誕生 ~マリー・セレスト号への挑戦~」でした。
半村良先生、この場をお借りして、遅ればせながら、謹んでご冥福をお祈り申し上げます。
なお、文中は、おのおの、敬(先生)省略です。
ちょっと自分のブログ、ざっと見通してたら、だいぶ以前に、同タイトルの記事、途中まで書いて、そのまま放置してました。
べつに続きが気になった、というかたもいらっしゃらないでしょうけど、せっかく思い出したんで、ここに書いておきます。
わたしが社会人になってからまだそれほど年数が経っていないころ(ですのでそうとう前です)、わたしは原因不明のジンマシンに悩まされてました。
見た目も気もち悪いし、それになによりその症状が出ると、熱っぽくなって頭がふらふらしたものでした。
で、今現在はそこの院長先生が死んだことでつぶれてしまいましたが、近所の小さな病院に入院したんです。二週間ほどでしたか。
その間、むろん血液その他いろんな検査をしました。
「ブタクサかハウスダストの可能性が高い」
みたいなことを、院長に言われたんだったか。それにしてもたよりない言いかただな、と思ったものです。で、原因が今ひとつはっきりしないまま(?)退院が近くなったある日のこと。院長先生が席を外していたとき。(余談ですが、この院長、生前、もう終了して久しいですが、平日お昼の某超有名司会者の番組にも、ゲスト出演したことがあったとか。某超一流エンタテイナー(T氏)が司会の番組ではありません。他局です)
妙齢の女性看護師さんが、わたしのベッドに近づいてきて、どういういきさつでそうなったのかおぼえてませんが「これから座薬を打ちます」と言って、それを実行しました。
すると、しばらくして、もともとふらついてた頭が、なおいっそうその度を強め、ベッドに座ってられなくなり、わたしは倒れるようにベッドに寝込んでしまったんです。視界もうつろになってきました。全身の力が抜けて、呼吸も少しずつ苦しくなってきたように思います。
わたしの異状に気づいたべつの看護師さんが、近寄ってきて「どうしたの、ピキュー(ここはもちろんわたしの本名です)さん?」
……あれ、このひと誰だったっけ? 顔なじみの看護士さんのはずだったのに、記憶もどんどん白濁としていきました。同室の、仲良くなった入院患者のおじさんも心配そうに近寄ってきて「どうしたの?」と、看護師さんに聞いています。
「ここはどこ? わたしは誰? あ~、なんだか、う×こしたくなっちゃった~……」
と、自分でもなにを言ってるのかわけがわからなくなってきました。おそらくは、たるんだ表情で。看護師さんがその言葉を真に受けて(あたりまえですが)洗面器を持ってきて、わたしのパジャマとパンツを脱がせてくれました。
で、まあ、しばらくそのドタバタ騒ぎは続いたんですが、どうにかわたしの症状も治まりました。
その後、座薬を打った看護師さんが、泣きながら一所懸命わたしに何度も謝罪しました。どうやら座薬の量が多すぎたようです。座薬も打ちまちがえるときわめて危険なんだな、と、わたし自身も改めて思い知らされました。
「(……泣かれるとなあ。怒るに怒れないじゃないか)」
夜になって。院長がわたしのところまで来て。
「聞いたよ。大変だったねえ。……お花畑が見えたんじゃないか?」
なんて、のんきそうに抜かしやがるんですよ! テメーの部下の過失だろうが! まずボスとしてあやまるのがスジだろう! って言いたかったけど言えなかった……おれってそればっか!(苦笑)
だいたいその病院、こんな人が院長だけあって、ちょっとおかしいんですよ。
ふつー、病院の待合室に、大きな仏像なんか置いてあります? おそらくは薬師如来(ザックリ言うと、健康をつかさどる仏様でしたか。ちなみに「仏」は「菩薩」より上です。どーでもいいですな)だったと思いますけど。
医学が頼りにならなかったとき、神仏にすがるっていうのは人間心理としてわかるけど、病院に、それも院長室に安置してあるっていうんならともかく、待合室に置くかよ? 初めから医学のほう丸投げじゃねーか?
そう思いません?
まあ、過ぎたことですからね。未来はどんどん過去になる。大瀧詠一さんの曲、松本隆さん・詞の「1969年のドラッグレース」に、そのようなフレーズがありましたな。あれもいい曲でした。
ハタチくらいの頃、病院に入院してました。原因不明のジンマシンが出て、しかもそれがなかなか止まらなかったんで。
……。
すみません。今さっき続きを書いたんですが、誤って削除しちゃいまして。
やっぱりいったん他のところで書いて、それをコピペして添削したほうがよさそうですな。