男たちはトイレへ
こんな夢を見た……。
どこかの、ひと昔まえの感じの大きなホテル。その中の会議室のようなところで、おれは複数の中年男たちといっしょに、なにかの講義を受けていた。
句作か絵の勉強会らしい。なにかの番組にそんなのがありましたなあ。
おれはヘタな俳句を作り、ヘタな絵を描いたが、案の定、講師に酷評された。
その翌日のような設定になる。
ホテルのはずが、警察署のような部屋が一画に設置されている。やはり男女の警官たちがなにか事務作業をしていた。
その中で、1人だけ目立つ人物がいた。
『こち亀』の本田巡査だった。かれだけが、原画やアニメのような状態で存在する、一種異様な光景。
かれも、もくもくとデスクワークをしている。バイクに乗ってないのに鬼の形相である。
いつのまにかおれは交通機動隊の青い制服を着ていた。どうやらかれの部下、後輩という設定のよう。
「おはようございます」
おれは多少ビビりながらあいさつする。
「 ああ、おはよう」
ひと通り周辺をほうき掃除して、その場を離れようとすると、いきなりかれに上腕をつかまれた。
そして、ささやくように、
「ありがとう」
と、怖い顔のまま言われた。
おれはトイレに駆け込み、放尿する。
べつにビビったわけではなく、急に激しい尿意に襲われたからである。
トイレでは、男たちが童心に帰って、大放尿大会を開催していた。
……そんなところで目がさめた。